中医学について

こんにちは、漢方薬剤師ゆりです。

 

梅雨の晴れ間か本日はいいお天気!今千葉と東京を行ったり来たりの生活をしています。今は千葉から東京に向かう朝のバスの中。だんだん高いビルが見えてきました。張り切って今日も仕事に参りたいと思います。

 

まず最初に、私が学んでいる漢方、中医学の世界について。

 

私が勉強している“中医学”は名前から察しがつくかと思いますが中国の伝統医学です。中国は広大な敷地面積、多種多様な民族が暮らしているので、その伝統医学も多岐にわたるのですが、一応中華人民共和国成立を機に統一理論として中医学は確立したようです。中国では専門大学でしか学ぶことは出来ず、中医学を修めた中医師といえば医師と同じレベルの資格として扱われます。

 

中医学は基本は漢民族の伝統をまとめたもののようですね。そのため日本では漢方と呼ぶのかなと思います。

 

中医学の西洋医学と対比した特徴をいくつかお話します。

 

まず第一に全身を診て治療を行います。例えば肩こりのような局所的な訴えをされている患者さんに対しても睡眠や胃腸の状態、足の冷えだとかのぼせなど、全身の状態を聞いて診断をします。この中医学独特の診断を「証」と言います。面白いところは同じ主訴であっても診断は多岐にわたるところ。同じく肩こりを例に挙げると、温める力が足りないのではないか?血液の流れが悪いのではないか?流れる血液の量が足りていないのではないか?余計な気が上り過ぎて渋滞しているのではないか?などと考えて行きます。

 

逆に主訴が違っても同じ診断がつくこともあります。数学の授業で勉強した“集合”みたいな感じですね。症状Aと、症状Bと、症状Cがある…重なりが濃いところ、それら全ての症状が起き得るものが診断になります。

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次に中医学の特徴としてあげたいものはやはり患者の自然治癒力を高める、ということを大切にしていることですね。漢方薬自体が天然由来の成分のみで構成されるというのもそのためです。でもそれより大切なことは本来なら漢方の世界ではお薬3に対して養生7、と言われるくらい養生、つまり生活習慣の改善を重視します。薬剤師としてはお薬売りっぱなしで終わらないよう充分注意しないといけないところ。自然治癒力を高めることを重視しているのでやはり効果の実感が遅い、弱いなど切れ味の悪さは西洋医学に比べると出るかもしれません。

 

あと、診断方法の違い。これも大きいですね。基本中医学ではレントゲンや採血などの検査は行いません。中医学では四診と言いますが、診断方法は主に4つ;望診、聞診、問診、切診です。望診は顔色、体の動かし方など見て診断の情報を集めること。特徴的なのは舌診という舌べろを見るものも含めます。聞診は声の張り、高さや呼吸の音など、音から状態を調べること。次に問診。これはそのままですね。最後の切診。これも中医学独特ですが手首の脈から状態を調べることです。脈診ともいいますが、これはかなり熟練した腕が必要になります。

 

診断法はとても患者の体に対して侵略度が低いのでとても安全で負担も少ないですがその分、問診に重きを置きがちになってしまいます。問診はどうしても患者の主観によってしまうところがあるので注意が必要です。

 

以前脈診のスペシャリストにお会いしたことがあります。問診ほぼなしでかなり細部の体調を言い当てられ私の生活見てたの!?くらいびっくりしました。また眼診という、目をみて診断をするという方もいました。もうこのレベルは占いのようです。

 

あと、もちろん患者さんが検査データを持ってきて下さったときは大いに参考にしてます。最近は中医理論と西洋医学の理論の結びつけもかなりされてますので。

 

中医学の特徴として、代表的なところはこの辺でしょうか。

 

中医学対して“和漢”、日本漢方と言われる流派も存在します(流派というのが正確か自信がないのですが…)。和漢も中医学ともとは同じ、中国の伝統医学をベースにしたものなので共通点も多いのですが、中国から輸入後鎖国などの影響から日本独自で発達した側面を持ちます。重視する理論、診断法や使用する生薬など異なる点が意外と多いので注意が必要です。患者さんにとっては効き目があれば同じですが、初学者はどちらか一方を系統立てて学んだ上で肉付けとして他方を取り入れたほうが混乱しにくいと思います。用語など同じものを違う意味で使ったりすることがあるので。

 

少しわかりにくいところもあったかもしれません、徐々に詳しいお話をさせていただきますね。

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