中医学:気の働きと性質

八百万の神の感覚と同じかもしれませんが、中医学ではすべてのものに気が宿ると考えます。あなたの飲んでいるコーヒーにも、目の前の机にも気は宿っていますが今回のお話は当然人間のなかの気のお話です。

 

学生時代、友人のラトビア人(恐ろしく日本語堪能)に「日本人の言う“気”とは何だ?」と聞かれたことがあります。“気を使う”“気を配る”“気になる”“気をもむ”など日本語には多くの“気”があります。何気なく使っている“気”ですが、あなたはどう説明しますか?

 

中医学の中では気の性質をこのように定義しています。

  • いつでもある
  • どこでもある
  • 絶えず動いている
  • 決まった形はない
  • 直接は見えず、現象を通じて感じることができる

これは人間の気に限らず全ての気に関してです。確かに、湿気も見えませんが、ベタベタして、雨が多くて、冷たいカップが結露したり…感じることはできますね。

 

人間の気はその発生の仕方では2つのタイプがあります。先天の気と後天の気です。

 

先天の気は生まれつき持ち合わせた気。両親から受け継いだ生命力です。体の1番奥深くにある腎にそっと貯蔵されています。

 

後天の気は生きていく上でその都度作り上げる気。食物から取れるエネルギー、栄養のことを中医学で“水穀の気”と言います。この水穀の気を肺から得られてた“清気”と混ぜ合わせて作ります。

 

きるだけ後天の気を補充し、先天の気が磨り減らないようにすることが大切です。しかし、現代人は睡眠不足やストレスで先天の精を使い果たして、後天の精の補充は栄養不足で難しい方が多い様です。

 

次は気の作用です。気の作用は基本5つ。

  • 推動作用
  • 温喣・気化
  • 化生
  • 防衛
  • 固渫・統血

 

推動機能は押し上げる動き、という意味です。気が働くことで成長・発育など生き物として一番大切な働きがコントロールされます。甲状腺機能や性ホルモンの分泌など、他yさに関係するさまざまな働きが気の働きで前に進むことができます。

 

次に温喣作用です。これは身体を温める作用のことです。身体を温める、というと抽象的ですが、ホルモンバランスによって停滞していた代謝をあげるとかそんな役割です。実際の治療では、量の過不足、流れ共に気の温喣作用によって影響されるところがあります。

 

化生反応とは、あるものから違うものをつくる反応です。例えば食物が後天の精に変化するのもそうです。肝臓において有毒なものが無毒に変えられることも、化生反応はそういうと西洋医学的な肝の働きを意識してもいいかもしれません。

 

防衛反応は気の身体の表面にバリアをはる機能です。身体から生気を押し出し、体表において守らせることが大切。気虚、気が足りないと診断される症例ではやはり、水分不足は削られます。

 

次に、固泄、統血作用。これは中医学の特徴的な考え方ではないでしょうか。これは細胞、臓器などから身体の生気・栄養素やホルモン、血液などさまざまなものが漏れ出さないようにする力です。あるべきものをあるべき場所に留める、というのが

 

気は体表を覆い、その働きで病邪に対抗します。気はカラダの表面で接した外邪に反応し、それらを身体の深部に招き入れないようにする働きを持ちます。

 

最後に、最初にお話ししたラトビアの友人の話。私は考えたあげく日本語の“気”は“注意”のことだと答えました。もし良い答えがあれば教えてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です