中医学:四物湯

少しずつ方剤の話も紹介してく。

 

まず女性の血の道症へ応用が広い“四物湯”について。血道症とは女性のホルモンバランスの乱れを原因とした体調不良のこと。四物湯は“血虚”の治療に用いられる補血薬の基本処方だ。

 

四物湯の原典は“和剤局方”。この和剤局方のし四物湯は“金匱要略”の芎帰膠艾湯より止血作用をもつ生薬を除いて作られました、

 

血虚とは“血”の不足のこと。注意がが必要なのは中医学で言う血虚は貧血のことではない。ここで言う血虚は赤血球や血色素のこととまったく関係なく、自律神経や内分泌系の失調を基礎とする。貧血症や術後の出血のような造血を目的とするときは捕気薬を基本に補血薬を補助として用いる(十全大補湯)。

 

基本処方、というわりには薬局で四物湯が動くことは少ないのではないだろうか。実は四物湯が単独で用いられるケースは非常に少ない。ただ、四物湯を基本に発展した方剤は数え切れなく存在する。薬味がった4つというシンプルな四物湯だが、それぞれの生薬の働きを押さえておくと、それらの四物湯を応用した方剤の理解がぐっと増す。実際使うことは少なくても早い段階でその特質を押さえておきたい方剤だ。

 

四物湯の組成は4つの生薬からなる。

  • 熟地黄 (4g)
  • 白芍 (4g)
  • 当帰 (4g)
  • 川芎 (4g)

 

補血薬というと陰血を量的に増加させるのが1番の目的。しかしそこに適度に流れも介入するバランスのとれた方剤だ。

 

まず君薬である熟地黄。全ての陰血の元になる腎陰を増す代表生薬である。

 

次に白芍。肝陰を補充する。四物湯の構成生薬中唯一凉性だ。芍薬で補給する陰はストレスで熱くなりがちな肝を水冷式で冷やす役割がある。

 

当帰は婦人科の治療の代表生薬。当帰は肝血を補うとともに、補った血を肝から心まで巡らせる。つまり陰血の量とともに動きにまで働きかけをする。

 

川芎はセリ科の薬草だ。川芎はほとんど陰の過不足には働きかけず、肝腎で補った血を下方から上方へ動かす役割をもつ。

 

四物湯を服用するとセロリのような香りがします。これはセリ科の当帰と川芎の2種類が元になっています。セロリの香りの好き嫌いはともかく、香りのいい生薬は気血津液の流れに働きかけるものが多い。

 

 

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